砺波市美術館の橋本文良さんの誘いをうけて同美術館の『子どもの造形アトリエ』のワークショップに娘(小学校二年生)と参加した。
塗装の養生シートを丸めて筒状にして数百メートルにして、風を送り込んで膨らませるというようなもので、いたって単純なものだかこれがやりだすと暑さも忘れて子供だけではなく大人まで夢中になる。
途中巨大シャボン玉を作ったり、風船を膨らませたり、紙飛行機を飛ばしたりと盛り沢山で楽しんだ半日間だった。
それから午後は橋本さんに金沢まで車で送ってもらって、かねてから行ってみたかった『金沢21世紀美術館』を観た。勝手に辺鄙なところを想像していたので兼六園のすぐそばであまりに町中なので驚いた(後でいきさつを聞いてなるほどと納得)。
人のデザインをどうのこうの言える立場にないのでコメントは極力控えるが、すごくクオリティの低さを感じた。でもそれは酷評ではなく、庶民的というか、アイドル歌手的というか、ちょっと崩しのカフェブームというか、ヘタウマの世界というか、今までの美術館にないポピラリズムを感じた。
現代アートをどれだけの人が理解しているかどうか(実際現代アートは理解とかするものか?)解らないけど、たくさんの人達で溢れていた。美術館が町の人達の日常の場となっているのがよくわかる。
砺波市美術館のワークショップも金沢21世紀美術館もアートが日常のものとなって美術館が町の生活の一部となってゆくことは素晴らしいことだ。
辻村 久信