朝から事務所で新しいバーのコンセプトデザインとドアノブ(表示鍵)のデザインを考えて、10:09京都駅発の新幹線に乗り、愛知県新守山の住宅の竣工式に行く。
この住宅は普段ムーンバランスで設備設計をお願いしている事務所からの紹介で、まだ若い夫婦が夢をいっぱい持って始めて建てるものです。
クライアントの父親の仕事の関係(設備)で、施工業者も当初から決まっていて、良い意味でも悪い意味でも身内みたいな打ち解けた感じで仕事が進んだ。
出来上がりは、デティールに問題を残すものの暖かい明るい家でクライアントのように若々しいかわいらしい家になった。現場の近くの料理屋でその祝宴となる。施工業者の方々やクライアントのご両親もこられていて、これもまた打ち解けた感じでの打ち上げとなった。
僕たちの仕事はけっして楽しい事ばかりではない。どちらかというと想像したものを形にしてゆく作業は苦しみの連続である。楽しみは始めに何を創るか夢を膨らませるときと、出来上がったものを目にする時だけだ。
そんな仕事をどうして続ける事が出来るかというと「ありがとうございました」の言葉があるからで、人に喜んでもらっているひとの役に立っているという実感があるからです。
辻村 久信