[手刻み]
ほとんどの木造はプレカットと言われている機械でその継ぎ手を造る様になったが、「月の家」は棟梁が木材を吟味し、墨付けして仕口や継ぎ手を手刻みしている。
ほぼ出来上がったというので、クライアントと一緒に見に行った。丸太から製材された材料、そして刻まれた材料を見ると一本一本の樹の命を感じる。その命が「家」という造形になってまた新しい命を宿すのだ。デザインをして図面を描いて創作していく訳だが、本当はもっと大きなものにつき動かされているだけなのかもしれないと思います。
※原寸の板図
(辻村 久信)