JCDデザインアワードの表彰式が恵比寿のSPAZIOでありました。審査員を代表して出席させていただきました。
我々デザイナーは、基本的に黒子でいつもプロジェクトの表舞台にでる事はありません。まして、大勢の人に拍手をもらう事もありません。
商業施設等をデザインするとその施設を利用する大勢の人達の幸せそうな雰囲気それが拍手と感じられたりする事はありますが///
2009年大賞を受賞されたのは、中村竜治さんの「ブロッサム」でした。中村さんは「空気のような舞台」でも金賞を受賞されています。凛と張りつめた湖面に小石を投げてその波紋が永遠に広がっていく様な///詩的な環境を作られるデザイナーです。最終審査で最後迄戦ったDesignEightの藤井信介さんの「中勢以」とはいろんな意味で対照的な作品です。審査の当時は、僕は「中勢以」に投票しましたが、その後何度も何度もこの事を考える度「ブロッサム」の詩的な力が僕を揺り動かしています。
結局人の心を動かす事がコミュニケーションデザインであるなら、"上手なデザイン"より"情緒のデザイン"の方が琴線に触れる様な気がしています。雪月花やキッスオブルミネッセンスを作っていたときの突き動かされる理不尽な迄の力を思い出しました。