仲佐さんの還暦を祝うパーティーがありました。
仲佐さん本人には、秘密に計画されました。僕もパーティーの発起人のお誘いを請けてお祝いに馳せ参じましたが、本当にたくさんの方々がお見えになっていました。この大勢の人達の笑顔に仲佐さんのお人柄が伺えます。
仲佐さんに初めて写真を撮っていただいたのは、芝浦の「食いしんぼ ままや」でした。1992年ですからずいぶん前になります。当時商店建築社の角田さんに紹介いただいて、清水の舞台から飛び降りる勢いでお願いしたのをおぼえています。それ迄あまり記録として作品を残す事をしなかった僕は、仲佐さんの写真をとおしてはじめて自分のデザインを作品として自覚した瞬間だったと思います。その後、常にデザインさせていただいたものに批評いただいたり、様々なメディアにご紹介いただいたり、叱咤激励していただいて今の僕があります。
たぶん、このパーティーの発起人になっている人を始めこのパーティーに来られているインテリアデザイナーは皆同じ様にお世話になっているに違いありません。
振り返って、自分が還暦になった時このようなパーティーは絶対にありません。人間の器が違います。
まっ、それ迄生きているかどうか怪しいものですが・・・。
(辻村久信)