私は、建築を生業としながら、環境の中で新しく作り出す造形物について幾場しかの疑問を抱いている。
一人の人間がその環境に影響するような建物を造ってよいものだろうか?常に考えている。
インテリアデザインはクライアントとデザイナーの隔離された世界であると思っているのでその世界の自由度は高い。
しかし建築はその当事者だけではなくそのプロジェクトにまったく関係ない人達にまで影響することになる。
たとえばその建築の側で育つことになるであろう子供たちの情緒を形成することの一端をその建築に対する美意識が担うことになるのであるそのような責任を施主や一建築家が負うことができるだろうか
私の建築は、環境に同化すること または、同化してゆけるものを最低限の条件としている。
(辻村が以前受けたインタビューより、環境・建築について抜粋)