8月上旬、進行中の物件で特注製作を依頼している金沢の箔一さんと高岡のアルミ鋳造工場へ見学と検品に伺いました。
まずは、金沢の箔一さんへ。
日本の金箔生産量の98%以上を占める金沢。その中で箔の建材を扱う箔一さんには内装材や什器で仕上げるアルミ箔の製作を依頼しています。工場ではアルミの千切り箔と小豆色のグラデーション塗装をチェック。箔の世界でも随分工業化が進んでいるようですが、まだまだ手作業でしかできない部分もあり、技術は着実に受け継がれています。
次は高岡へ移動し、アルミ鋳造工場へ。ここではアルミ鋳造で看板を製作中。高岡は銅像や仏像の盛んな地域で、至る所に仏具屋さんが見られます。
まず、看板の原型は木彫り師による手彫り彫刻、その原型を元に砂型を起こし、アルミを流し込んでいきます。そして最後に研磨職人によって綺麗に磨き上げます。
研磨職人の松岡さんはこの道50年のベテラン職人。この複雑な形状を綺麗に磨き上げられる職人は高岡の研磨職人の中でも松岡さんただ一人。松岡さんの年季の入った手には言葉で語る事のできない説得力を感じます。
工場見学その2へ続く。
(moon balance/吉里 秀則)