京都府主催第6回Woodyコンテスト家具部門(「話がしたくなる椅子」)で最優秀賞に選ばれた「KITAYAMA」の第1回試作チェックを作者の榎本文夫さんを迎え京都府庁で行いました。
デザインが2次元から3次元に立ち上がる時は、毎回感動します。
座面は、「挽き曲げ」という技法が使われており、曲げようとする面の内側に鋸目を入れて曲げる方法です。木製弁当箱の角なども、この方法で「R」に加工されているものがありますが、椅子の座面という様な大きな部材では見たことがあまりありません。3ミリ残しでも十分強度が取れる様ですが、経験の浅さを考慮して、加えて3ミリの厚みの板を木目を交差する様にはぎ合わすデザインにして頂いています。また、CLT状に組み合わさった主用部材も本来は10ミリx3プライ=30ミリでも経験がおありの様ですが、今回は12ミリx3プライ=36ミリにして安全性を担保して頂いています。その代わり全体の角Rを変更したり、前枠板、後ろ枠板の高さを変更してりしてシェイプアップして頂きました。
応募者は皆さん匿名で審査しているので、発表後でしかどなたが受賞したのかわからないのですが、最優秀賞の榎本文夫さんは、私達インテリアデザイナーの大先輩でした。