NOTES
「パーソナルキャパシティと包容力」
京都の東、県境にある山の中腹にあるこの土地は、西側に大きく開かれたロケーションを持っている。
ソリッドな木の箱と土の箱と屋根を積み上げ水平に積層された単純な積み木のような立面で、環境と共感しながら軽やかにアイデンティティを主張している。
等間隔の柱で持ち上げられた大屋根は壁から切り離されて、そのスリットから内部空間のボリュームに十分で均一な陽を取り込む。
また、各所に埋め込まれた建築化照明は壁や天井を反射板にして、空間に多様な表情を与える。
クライアントの持つパーソナルキャパシティを担保しながら、ニュートラルな自然素材を使って空間を構成したシンプルで装飾性の無いインテリアデザインは「素の建築」といってよい。
新しく生活する若い家族にとって真っ白なキャンバスのような住宅は、その暮らしの中で変容していくであろう許容性と包容力を持っている。
SPECIFICATIONS
- 所在地
- 京都府京都市
KYOTO
- 撮影
- 繁田諭写真事務所/繁田諭
- 平面図
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