NOTES
密集した住宅群の喧騒から逃れる為、三方の左官による擁壁によって隔離された住宅は、空に向かってだけ開かれ、非常に静かで静謐な空間を創っています。
構造材は壁の中に全て隠蔽した面で構成され「北山杉の磨き丸太」のみが一階のLDKに立ち現れます。
この家の象徴のようなこの磨き丸太の柱は、生活の拠り所として導線を生み出し、視点場からの焦点を創り、緩やかに空間を分断する事で象徴的な存在となります。また柔らかな表情に触れる事で同じ生き物として自然な優しさを生活の中に取り入れることができます。
「無い」という事より、「在る」という事で無限の想像力を掻き立てられます。