NOTES

"和"すぎないモダンな"和" 広島で「茶茶」3号店として計画された「茶茶参 連（ロータス）」、店名どおり"蓮"というコンセプトで計画が始まりました。 "蓮"は仏教では極楽浄土を象徴する花とされています。「茶茶」1号店の現代の素材を使用した"伝統的な空間"と「茶茶貳ムーン」の伝統的な素材を使用した"現代の和空間"......。仏教的なこの花の独特な境界の曖昧さを演出しながら、これらすべての空間を融合させました。そこにイームズの生地のsmall dot（スモールドット）をしようし、光壁やテーブルにsmall dotのモチーフを取り入れる事により"モダンな和空間"が生まれました。 もともと2階建てのこの木造の建築は、1階はカウンター席、テーブル席、離れの茶室で構成されています。店内から庭を眺めると茶室の外壁に仕様したミラーが、周りの風景と同化し茶室自体の存在を消しています。そして、茶室の屋根にはガラスを使用し、そこに蓮を生けるようにしました。室内から天井を眺めると水中で食事をしているような錯覚に陥り、時に雨や風により水面を泳ぐ波紋に目を奪われます。2階は、茶室の屋根にある生花を一望できる席と光壁側の席との2タイプのテーブル席および一部屋根裏を含めた３層構成となっています。 外観は、竹や平瓦を使用することにより、"和"のイメージを表現し、店内に入ると モダンな感じを醸し出す、異なった雰囲気を演出するよう心掛けました。 1〜3階の各部屋それぞれの性格を持ち、さまざまなシーンに対応できる一つの箱が生まれました。